粉体塗装とは、粉末状の塗料を被塗物に静電気などで付着させ、加熱して硬化させる塗装方法です。溶剤を使用しないため、環境負荷が低く、優れた耐久性や防錆性を発揮します。焼付塗装の一種であり、主に金属製品の表面処理として用いられます。


粉体塗装の概要

粉体塗料:
顔料、樹脂、添加剤などを粉末状にした塗料のことです。
塗装方法:
静電気や摩擦を利用して、粉体塗料を被塗物に付着させ、加熱して硬化させます。

メリット

環境負荷の低減
溶剤を使用しないため、VOC(揮発性有機化合物)の排出がなく、環境に優しいです。

塗膜の安定性
塗装時に溶剤が蒸発しないため、塗膜厚が安定します。

高い耐久性
塗膜が厚く、耐摩耗性、耐薬品性、耐食性に優れています。

防錆性
溶剤塗装に比べて防錆能力が高く、錆びにくいです。

コスト削減
塗料の利用効率が高く、再利用率も向上するため、塗料の無駄を削減できます。

塗装工程の簡素化
塗膜を厚くできるため、複数回の塗装が不要になり、工程を簡素化できます。

デメリット

塗膜の厚さ
薄い塗膜を形成することが難しく、30ミクロン程度の厚さが最低限です。

コスト
設備の導入コストや、塗装の工程が溶剤塗装よりも複雑になることがあります。

乾燥時間
塗装時に乾燥炉で加熱するため、溶剤塗装に比べて乾燥時間がかかる場合があります。

対応可能な素材
主に金属製品が対象ですが、特殊な塗装方法を用いることで、陶器やガラスにも対応可能です。

剥がれ
素地処理が不十分であったり、焼き付けが不十分であったりすると、塗膜が剥がれることがあります。

粉体塗装の用途

金属製品の表面塗装:ガードレール、建築資材、家電製品、自動車部品など。
環境負荷の低い塗装:環境に優しい塗装方法として注目されています。
防錆性の高い塗装:防錆性が高いため、屋外製品や電化製品などに多く用いられます。